第二次世界大戦 - Wikipedia: "第二次世界大戦(だいにじせかいたいせん)は、1939年から1945年にかけて連合国と枢軸国の二つの陣営で行われた人類史上二度目の世界大戦。動員された兵力、戦費、戦場の規模など、現在に至るまで人類史上最大の戦争である。犠牲者数は世界数千万人に上るといわれている。日本は1945年8月15日に降伏。日本の降伏をもって第二次世界大戦は終結した。"
あまり被害者根性ばかり前面に打ち出すと(NHK番組なんか、そればかり)おかしなことになる。
今日、ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』(藤永茂訳)を読んだ。映画『地獄の黙示録』の底本となった有名な小説だが、「終戦記念日」にこれを読んだのは、まったくの偶然である。
訳者による解説の、ヨーロッパ人の植民地支配に憤激する「ニッポン的ポリティカリーコレクトネス」ぶりが、終戦記念日に当たってのNHK的「ポリティカリーコレクトネス」ぶりと重なって、興味深かった。
しかし、ジョセフ・コンラッドは人間という動物の根本的に根深い奥底に「凶悪」で「野蛮」な本質が潜んでいるということを言いたかったのではないのか。ベルギーによるコンゴの植民地支配と現地人の大量殺戮だけの問題ではない。ナチのホロコーストだけの問題でもない。ヨーロッパ人によるアメリカ大陸などの支配だけの問題でもない。ローマ人がカルタゴ人を殺しまくった歴史の問題だけでもない。渡来系の弥生人や騎馬民族が先住民を殺しまくった歴史の問題ばかりでもない。ホモサピエンス(クロマニヨン人)がネアンデルタール人を食い尽くして全滅させたように人間(ホモサピエンス)が本源的にもっている邪悪な攻撃性が問題なのである。この攻撃性の根源には、狂気に墜ちたクルツの最後の言葉(The horror! The horror!)に象徴されるように、「他者に対する恐怖」がある。すべての人間は、ヨーロッパとかの地域性とは関係なく、有史以来つい最近まで同じことを続けてきているし、当然、今後も続けるのだろう。
きれい事を語るだけでは、マスターベーションをやっているに過ぎない。今晩もNHKは(加害者であることは忘れて)「ボクちゃん可哀想」スタイルの「被害者意識丸出し」番組を繰り返している。もういい加減にしないと、ニッポンの道を誤らすことになるのではないか。
1 件のコメント:
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」のなかに、14日に、浮上したアメリカの潜水艦が日本の客船に向かって、魚雷発射の準備をする場面がある。
こちらは、武装していない客船と無線しても、やめない。突然、騒がしくなって、魚雷を引っ込めた。だから、14日に、米軍には降伏のしらせが届いたのだと思う。
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